【2024年9月】チュラロンコン大学タイ語集中講座 初級1~3の所感まとめ

2024年8月14日をもって初級3を無事に卒業することができましたので、今年の3月から半年間にわたって受講してきた初級1~3クラスの所感をまとめたいと思います。

初めに私が2024年3月から初級1(TH1)の受講を開始したのですが、その時の私の語学スキルは以下の通りでした。

【CTFL受講開始時の語学スキル】

英語:5年ほど前に受けたTOEICスコアが785(R:335/495、L:450/495)
タイ語:タイ語検定5級は取得済み。タイ文字も勉強はしていますが4級合格レベルの実力はありません。

目次

初級1(TH1)クラスについて

授業内容

IPA表記によるアルファベットでのタイ語の基礎的な文法とボキャブラリーの習得(基本的な動詞、形容詞、名詞、曜日や月の名前、時間、色など)を行います。

このTH1で習った文法や単語がその後のTH2,3でも頻繁に出てきますので、ここで基礎固めを行っておくと後々楽です。

求められる英語能力

授業の解説は全て英語で行われますので、一番重要なのはヒアリングスキルです。

ヒアリングスキルが無いと先生の言っていることが全く分からないため、初日から苦労しますし脱落の原因となると思います。

また先生に質問する時は英語になるので、スピーキングスキルもあった方が良いと思います。

求められるタイ語能力

教科書は全てIPA表記によるアルファベットなのでタイ文字を読める必要は無いのですが、IPA表記での読み方、発音の仕方、タイ語の5つの声調などの基礎的な情報は事前に学習しておかないと初日からつまづきます。

特にタイ語の9つの母音の発音の仕方は理解しておく必要があります。

初日の授業ではIPA表記のアルファベットの読み方は知っているという前提で、母音、子音の発音の仕方や声調も本当にさらっと習うくらいで、いきなり本題の文法に突入していきます。

初級1ではそこまで発音を厳しくチェックはされませんが、単語や短文を読まされることは多いので授業が進むに連れて上手く発音できなかったりするとクラス内で目立ってきてしまい脱落の原因になります。

TH1を乗り切るポイント

これは何と言っても圧倒的な単語数です。恐らく全24課でトータル1,000語くらいは単語が出てくるので全部を覚えていくのは無理にしても復習がとても大事です。

CTFLでは「前日に習った内容はもう覚えているよね」という前提でどんどん新しい文法や単語が追加されて授業が進んでいくので、復習を怠ると途端に消化不良に陥ります。

なお、タイ語検定5級を取得済みであれば、このTH1はあまり苦労せずに乗り切ることができます。

学習効果

TH1を卒業できれば、口頭での基本的な会話能力は習得できると思いますが、授業でも発音スキルはそこまで厳密にチェックされないので、一般的なタイ人との会話では通じない可能性もあります(泣

なお、タイ語検定5級の合格スキルは身につくと思います。

初級2(TH2)クラスについて

授業内容

TH2からはIPA表記はほんの一部を残して無くなり、初日からタイ文字学習に入ります。

中子音が4日、高子音2日、低子音2日、その他二重子音や例外ルールが4日のわずか計12日間でタイ文字学習を終えて、後半はショッピング、食事、病院などの様々なシチュエーションでの短文読解の練習をしていきます。

前半でタイ文字の読み方をマスターしておかないと、後半は付いていけなくなりますので前半が勝負です。

求められる英語能力

TH1と同様に授業の解説は全て英語で行われますが前半はタイ文字を読む練習がメインなので、TH1ほど英語での解説は少ない気がします。

授業も後半になってくると先生もタイ語交じりの英語になって来て英語50:タイ語50くらいの割合になってきます。

求められるタイ語能力

メジャーな子音文字と全ての母音文字の形と読み方くらいは事前に覚えておかないと早々に挫折する気がします。

前半ではテキストには練習用の膨大な数の単語(意味が無い物も含む)が乗っており、それを読む練習をさせられるので読み方をある程度理解しておかないと、TH1と同様に授業が進むに連れて上手く発音できなかったりするとクラス内であからさまに格差が目立ってきてしまい脱落の原因になります。

また、計4回あるレビューテストでは単語のディクテーションテストが毎回20問ずつあるので、聞こえた音をタイ文字で正しい声調と綴りで書くことも求められます。

TH2を乗り切るポイント

TH2開始の初日に先生から言われるのですが、CTFL全コースの中で最難関はこのTH2だそうです。

やはりタイ語学習をする上でタイ文字を習得するプロセスが一番難しいとのことで、ここで脱落していく生徒さんも実際に多いです。

また、単語のディクテーションも並行して宿題やテストで鍛えられていきますので、TH2は毎日の予習復習、宿題などで勉強時間を大学の授業以外で3~4時間は確保する必要があります。

学習効果

TH2を無事に卒業できれば、簡単なタイ文字を読むスキルと単語レベルでのヒアリングスキルが習得できます。

ただし、町中にあふれているデザインフォント(タイ文字特有の〇が省略されているフォント)に関しては学習しないので、全く読めません(泣

なお、TH2のテキストと提供されている音源データは本当に良くできているので、タイ文字の読み書きをマスターしたいのであればこのTH2だけでも受講する価値は十分にあります。

初級3(TH3)クラスについて

授業内容

TH3からは「既にタイ文字は読めるよね!」という前提で初日から長文読解に入ります。(笑)

しかもテキスト内の英語表記は単語の意味のみで、それ以外は全てタイ文字となります。

更に「TH1&2で出てくる基本的な単語は既に知っているよね!」という前提なのでTH3から登場する新出語以外は単語の解説もありません。

ですので、ある程度の基本的な単語の語彙力が無いと読めても文章の意味が理解できないという事態になると思います。

なお文法はTH1&2で出てきた内容の復習的な意味合いが強いので、そこまで難しくないと思います

求められる英語能力

TH3からは先生も中上級クラスを担当されている方が担当されたりするので、初日から英語交じりのタイ語になって来て英語20:タイ語80くらいの割合になってきます。

なお、TH3からはタイ語で質問するように注意されるので、英語を使う機会は格段に減ります。

求められるタイ語能力

一番大事なのはヒアリングスキルです。授業の説明や先生からの質問もタイ語が中心になって来ますのでヒアリングスキルを鍛えておかないと先生の言っていることが理解できなくなります。

また各種テスト(プレゼン、レビュー、ライティング)では、スピーキング、文章作成、リーディングの各スキルが満遍なく試されるので、4技能を均一に鍛えていくことが求められます。

TH3を乗り切るポイント

何と言ってもTH3の一番の目玉は4回実施されるプレゼンテストであり、6週間の間は常にプレゼンの内容を考えて資料作りをしていると言っても過言ではないでしょう。

プレゼン自体のテストにおける点数配分は全体のわずか10%に過ぎませんが、これをこなしていくことで文章作成、ライティング、スピーキング、皆の前でしゃべる度胸のスキルが鍛えられるので、大変ではありますが無事にクリアするとタイ語のレベルアップを実感できると思います。

学習効果

TH3ではTH1で習った文法とボキャブラリー、そしてTH2で習得したタイ文字読解スキルがちょうど良い具合にミックスされていると思うので、TH1から学習してきた私にとっては初級コースの集大成として、その成果をプレゼンで発揮できたと思っています。

なお、先生がおっしゃっていたことですが初級3を無事に卒業できれば、タイ人との簡単な日常会話はできるスキルが身につくとのことでしたが、授業の9割がタイ語での説明となり、発言もタイ語を求められるので私個人としては会話スキルがまだまだ不足していることを実感しました。

TH1~3を受講してみての感想など

一緒だったクラスメート

TH1で当初一緒だった15名のクラスメートですがTH2で10名となり、最終的にTH3では私を含め6名(男性2、女性4)まで減ってしまい、その後、聞いた情報によるとそのまま中級4へ進んだのは女性2名のみと言う事です。

先生について

TH1とTH2ではそれぞれ4名の先生が曜日毎にクラスを担当されていましたが、TH3では5名の先生が曜日は特に決まっていなくて同じ先生が二日連続して担当されるなど不規則な感じでした。

ただTH3では中上級クラス担当の先生方が多かったので、タイ語でのしゃべり方も格段に速かったので苦労したのも事実です。

総じて言えるのは、本当に個性豊かで先生ばかりで毎日授業を受けるのが楽しかったです。その中でも好き嫌いが出てくるので「あの先生は面白いよね~」「あの先生は厳しいよね~」などとクラスメートの中で感想を言い合ったりもしました。

Certificate of completion for  Thai3について

「Certificate of completion for  Thai3」というのはCTFLコースでの初級クラス(Silver Level)を卒業した証として交付される修了証のことです。

TH3終了後、そのままTH4に進級していれば授業初日に大学でもらえたのだと思いますが、私は1ターンお休みした関係でまだ受領していなかったので、事務局に連絡して自宅に送付してもらいました。

こうして改めてTH1からのスコアを見てみると最初は余裕だったのが進級する毎にスコアが下がってきているのが一目瞭然ですね(笑)

最後に

2024年3月から半年に渡って初級の3クラスを受講してきて途中のTH2の後半が一番きつかったですが、あっと言う間の半年でした。

この前、バンコクの紀伊国屋でタイ語検定4級の試験内容を立ち見してきましたが、内容的には十分合格できるくらいのレベルには到達できたと思います。

ただ、実践的な会話スキルについては瞬間タイ作文能力とヒアリングスキルがまだまだ不足しているので、これらを11月までに鍛え直してから中級4に進みたいと思います。

この半年で様々なクラスメートと出会い仲良くなりましたが、クラスが進むにつれて帰国する生徒さんも増えてきたのが寂しいですね。中級6に行く頃には最初に出会った仲間は誰も残っていないのかなぁとも思いますが、その頃にはまた途中から入ってくる新しい仲間との出会いがあることでしょう。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • こんにちは。もはやトモさんの記事は、チュラのCTFLを目指す人たちのバイブルです。これを読めば、自分の学力以外の不安が一掃されますね。

    私はどうにかThai 3の折り返し地点まで来ました。プレゼン2回、レビューテスト2回ですでにアタマが飽和しています。Thai 3の肝は語彙力で、これを鍛えないと、先に進んでも理解が追いつかなくなりそうです。聴き取れる単語、意味がわかる単語、タイ文字で書ける単語とありますが、聴きとれる単語を増やさないと先生の説明が理解不能になるし、書けないとテストで挫折を味わいます。

    中級に進みたいのはやまやまですが、私も間を空けて、Thai 2と3の復習をする計画です。

コメントする

目次